本の紹介

岡本太郎:自分の中に毒を持て

独学するなら、読まないとソンです。

こんにちは、タニです。

今回は、勉強を始めようと思ってはいても、なかなか始めることができていないあなたに、日本を代表する芸術家岡本太郎先生の人生論「自分の中に毒を持て」をおすすめします。

この本の火のように熱い言葉は、あなたに新しいことに挑戦して、今日の空しい現代社会の中で自分を再発見し、自由を獲得する大きなチャンスを与えてくれます。

はじめに、私がこの本で一番好きなメッセージを紹介します。

人間にとって成功とはいったい何だろう。

結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、努力したかどうか、ではないだろうか。

夢がたとえ成就しなかったとしても、精いっぱい挑戦した、それで爽やかだ。

まず、どんなことでもいいからちょっとでも情熱を感じることを無条件にやってみるしかない。

何かすごい決定的なことをやらなくきゃ、なんて思わないで、そんなに力まずに、チッポケなことでもいいから、心の動く方にまっすぐに行くのだ。

失敗してもいいから。

引用元:岡本太郎著「自分の中に毒を持て」

どうですか?

失敗を恐れる気持ちが薄れて、新しいことに取り組む勇気を与えてくれる言葉ですよね。

本書をすすめる理由

この本は、パリで芸術を学び、ナチスドイツのパリ侵攻をきっかけに帰国、戦後に活躍した芸術家岡本太郎の人生論です。

芸術家の人生論をすすめるのは、未経験のことに取り組む前向きな気持ちを与えてくれるからです。

新しいことを始めることは怖いですよね?

「途中で投げ出して、失敗してしまうんじゃないか。」

「下手だと笑われ、嫌な気持ちを味わうことになるかもしれない。」

その怖さわかります。

私達は、誰しも未知のことに挑むことは、怖くて不安です。

岡本太郎先生の言葉は、その不安を小さくして、何か始めてみようかなという気持ちにさせてくれるのです。

私は、この本が、勉強を始めたいと考えているけれど、始めることができていないあなたの問題を解決する力になると信じています。

三日坊主でかまわない。何かを始めよう!!

勉強の失敗とは、何でしょうか?

その答えの一つは、途中で投げ出すこと、つまり、三日坊主で終わることですね。

私達は、子供のころから粘り強く継続して取り組むことの大切さを教え込まれています。

もちろん、野球のイチロー選手のように地味で辛いことを粘り強く長年続けることの偉大さに、疑問の余地はありません。

しかし、私達は、何かを始めたからには継続するべき、飽きて長続きしないことは失敗であるという脅迫観念に捕らわれて、一歩も前へ進めなくなっているのです。

継続することよりも大切なことは、「何かを始めること」です。

あなたに、岡本先生の言葉を贈ります。

何かはじめても、つづかないんじゃないか、三日坊主に終わってしまうんじゃないか、なんて余計な心配はしなくていい。

気まぐれでも、何でもかまわない。ふと惹かれるものがあったら、計画性を考えないで、パッと、何でもいいから、自分のやりたいことに手を出してみるといい。

計画性なんていうことにこだわらず平気で捨ててみて、つまらなかったらやめればいい。

途中で放棄してしまっても、放棄してしまったということは余り考えない。

こういうふうにしょっちゅう計画が駄目になるということも、計画のうちに入るかもしれないんだ。

つまり、さまざまのバリエーションで自分の運命を試すという”計画”を持つことになる。その方が面白いじゃないか。

三日坊主でかまわない、その瞬間にすべてを賭けろ、という主義なんだ、だから、三日坊主になるという”計画”を持ったっていいと思う。

引用元:岡本太郎著「自分の中に毒を持て」

わかりやすく言うと、のび太みたいなものです。

子供のころは、のび太が無計画に色々なことを始めて失敗するのを見て、ダメな奴だと思っていました。

しかし、中年になり、子供と一緒にのび太を見返すと何度失敗しても全く懲りずに、次々と新しいことやっているのび太の発想と行動力は、シンプルに立派だと思うのです。

まさに、しょっちゅう計画が駄目になって、さまざまなバリエーションの人生を試すという岡本先生の考えを実践していますよね。

未来の正解がわからないこれからの時代、私達に必要なのは、のび太のように三日坊主を繰り返すことで、行動を起こすことと失敗することを学ぶことなのかもしれません。

下手ならなお結構、下手であることは人間的で素晴らしい!!!

帰国子女のネイティブスピーカーのような発音やプロのスポーツ選手の素晴らしい動きには、憧れますよね。

私達は、下手な自分を惨めに感じてやめてしまったり、上手くなってから人に見せようと考えがちです。

しかし、芸術家である岡本先生が美しさを感じるのは、高い技術ではなく、未熟であることをプラスに突きあげようとする人間そのものなのです。

未熟ということをプラスの面に突きあげることが人間的であり、素晴らしいことだと思わなかければいけない。

芸術はもちろん、スポーツも歌も会話もすべて、下手なら、むしろ下手こそいいじゃないか。

そう思って平気でやればいい。

もっともっと下手にやろうと決心すれば、かえって人生が面白くなるかもしれない。

下手ならなお結構、とはぼくが昔からいっていることだ。

とかく素人は玄人の真似をしようとして絶望し、私は不器用だからとても、などと言って尻ごみしてしまう。

子供のときは誰でも平気で作ったのに。大人になると、みっともないと自分で卑しめてやめてしまう。

とんでもない。むしろ下手の方がよいのだ。笑い出すほど不器用であれば、それはかえって楽しいのではないか。

それが今日の空しい現代社会の中で自分を再発見し、自由を獲得する大きなチャンスなのだ。

引用元:岡本太郎著「自分の中に毒を持て」

下手こそいいじゃないかと平気でやるというとスラムダンクの桜木花道選手ですね。

桜木選手は、素人で明らかにコートで一番下手なのに、平気でプレイしています。

そして、その未熟であることをプラスの面に突きあげることが人間的で、バスケットが好きだという自分を再発見することにつながっています。

自分の下手さが惨めに感じるときは、初期の桜木選手と岡本太郎先生の言葉を思い出して、活力をもらいましょう。

まとめ

  • 三日坊主でかまわない
  • 下手ならなお結構

どちらの言葉も私達を蝕んでいる、続けなければいけない、上手にならなければならないという強迫観念を打ち砕いてくれる芸術家であるからこその力強い言葉ですよね。

続けることより、上手くなることよりも、人生をより良くするために必要なことは、まず何か始めることです。

本書で芸術家岡本太郎の真っ赤な心にふれると、にわかに勇気凛々としてくることは請け合いです。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

-本の紹介
-,