英会話のルールは、3つだけ
こんにちはタニです。
『ネイティブなら子どものときに身につける 英会話なるほどフレーズ100』を紹介します。
結論から話します。
ネイティブが教える最重要ルール3つだけを覚えてください。
- 瞬発力 言葉を発するまでのスピードを優先
- 主語の必然的な存在 That,I,Youを必ず入れる
- 語順を守る 主語+動詞+場所+時間
の3つのみです。
この3つのルールは、まさしく英語全体を貫いています。
他の文法を覚えようとすると圧倒されるので、初心者はこの3つのルールに限って間違いありません。
このわずか3つのルールさえ守れば、通じる英語を話すことができるのです。
幸運にも、4年前の私は、ほぼ英語がわからない状態でこの本と出会い、英会話3つのルールを愚直に守りました。
すると、なんとか英語で意思疎通することができたのです。
小さな成功体験が与えてくれた大きな満足感をわすれることはありません。
あなたにも自信につながる実り多い経験を味わって欲しいのです。
著者と本の紹介
著者はスティーブ・ソレイシィ先生とお母さんロビン・ソレイシィ先生です。
スティーブ先生は、アメリカのフロリダ州に生まれ、1994年に来日されました。現在、NHKラジオなどの各メディアで活躍されています。
本書は、アメリカ人親子の立場から会話のルーツになっている100フレーズを厳選して、子供の成長に合わせた5つの段階「BABY」「KID」「CHILD」「PRETHEEN」「TEENAGER」に分けています。
アメリカ人の母親が、言葉を覚えたばかりの子供に話す言葉なので、英会話の原点となっている表現ばかりです。
母と息子で選び抜いたフレーズの参考書は、他にないかもしれません。
来日したスティーブ先生は、日本語を覚える際に、日本語の「です」「ダメ」「ですか」などの少ない表現を
- 「です」スティーブです、独身です
- 「ダメ」今日はダメ、これはダメ、ダメかな
- 「ですか」いつですか、オーケーですか
と使い回して、日本語の表現を広げていったそうです。
スティーブ先生が日本語で実践されたように、自分が知っている単語をフル活用して、英会話したいですね。
瞬発力 言葉を発するまでのスピードを優先する
これだけは覚えてください。
一番大切なのは、相手に応えて、瞬間的に声を出すことです。
間違っていてもデタラメでもいいので、素早く何か言ってください。
あなたの声は、あなたの気持ちを驚くほどに伝えてくれます。
例えば、英会話教室での自己紹介で
- Aさん「アー、Let me intro…Let me intro...introduce...Let me introduce だったっけ?」などと頑張って2分
- Bさん「Hi. I`m B.」パッと手を差し出して、とまどわずに、2秒
この2人のレベルは英語の知識と言う点ではほぼ同じです。
しかし、ネイティブが安心して話せるのは、即座に答えたBさんなのです。
言葉の正しさより機敏さを前面に出して、その時に必要な言葉をスムーズに口にすることで「英語の勉強している人」ではなく「英語をしゃべっている人」として見なされます。
間を置かずに英語を言葉にして、「英語をしゃべっている人」と見てもらいたいですよね。
続いて、瞬発力の重要性を目撃した私の体験をお話しします。
私の同僚は20歳代男性で、話し上手で聞き上手ですが、全く英語を話せません。
ある時、その同僚が、英語だけを話す白人男性の目を真っ直ぐに見て「へー、なるほど、わかります、少し待ってください」等、日本語で、日本人と話す場合と同じように返答していました。
白人男性は笑顔でした。
その後、同僚は、英語が全くわからないのに白人男性の要望を理解して、日本語で「わかりました。どうぞ。」などと対応し、白人男性は満足そうに帰ったのです。
極論すると、ノリよく声を発すれば日本語でもよい場面があるのだと知って、衝撃を受けました。
主語の必然的な存在 That,I,Youを必ず入れる
ネイティブのスティーブ先生には、小さい頃から主語を絶対につけるという、英語の「大和言葉」の思考法が身に付いています。
英語で主語を使わないことは、わかりやすくいうと、スラムダンクの桜木選手が、赤木キャプテンに、サッカーのスライディングをしたようなものです。
バスケットでボールを蹴ると試合が成立しませんね。
同じように、英会話で主語を使わないと会話が成立しないのです。
何となくわかりましたか?
ところで「I」と「You」はわかりやすいですが、主語が見つかりづらい場面があります。
主語に困ったときは「that」です。
「that」は、アメリカ人の子供が「I」「You」の次に早く使いこなせるようになる主語なのです。
「that」を利用して
- 「OK. 」
- 「OK?」
ではなく
- 「That's OK.」
- 「Is that OK?」
と言います。
ネイティブが聞くとthatをつけるかどうかで響きに「素人」と「達人」ぐらいの差が出るそうです。
アマチュアとエキスパートほどの違いが出るのであれば、「that」を使わないと損ですよね。
語順を守る 主語+動詞+場所+時間
英会話は、主語+動詞+場所+時間の語順で言えば飛躍的に通じるようになります。
たとえ動詞の変化型を間違えても最後で時間的な関係を推測してもらえるので通じる保険になるのです。
英語で語順が大切な理由は、言葉の役割が文中の位置によって判断されるからです。
日本語では、言葉の役割を文中の位置ではなく、動詞の活用や「で、が、を、と」などの格助詞をつけることで決めます。
例文で、英語と日本語の違いを比較しましょう。
- Google is a multinational technology company.(Googleは、多国籍テクノロジー企業です。)
- I googled him.(私は、彼をググった。)
今や知らない人はいない「Google」です。
例文の「Google」の位置に注目してください。
日本語では、「グーグル」を「ググる」と活用して、名詞を動詞にしています。
しかし、英語では、動詞の位置に言葉を置くことで、会社名を動詞として使っているのです。
会社名ですら動詞の位置にくれば「ググる」という動詞の意味になる、それが英語です。
英語は配置の言葉ーこれが英語の本質です。
英語への理解を深めるために、次の日本語の意味を考えてください。
- マイドゥグリ ムウェテ フフ ウーヤヒア 食べた
「これじゃあ、チンプンカンプンだよ」などという嘆きが聞こえてきそうですね。
ところが、これに「で、が、を、と」を振りかけるだけで、あっという間に文の意味が明らかになってしまうんです。
- マイドゥグリで ムウェテが フフを ウーヤヒアと 食べた
いかがですか。
「マイドゥグリ」は場所で、「ムウェテ」は食べた人で、「フフ」は食べ物で、「ウーヤヒア」は一緒に食べた相手だと、すぐに理解できるようになったのではありませんか。
さらに、それぞれの位置を変えても、ほとんど意味が変わりません。
ところで、この例文の言葉ですが、「マイドゥグリ」は経済発展が予測されているアフリカの大国ナイジェリアの都市で、「ムウェテ」と「ウーヤヒア」はアフリカの方の名前で、「フフ」はアフリカの餅のような食べ物です。
英語と日本語を比較すると、ルールが明確になりますね。
英語では、言葉を配置する語順を守ることで、「で、が、を、と」をつけた日本語と同じように、それぞれの言葉の働きを伝えることができるのです。
まとめ
- 瞬発力 言葉を発するまでのスピードを優先する
- 主語の必然的な存在 That,I,Youを必ず入れる
- 語順を守る 主語+動詞+場所+時間
この3つのルールを守れば、英語で意思疎通することが可能になります。
3つだけなので、読んで覚えることは簡単です。
あなたに、是非、本書を手にとって反復練習をして欲しいのです。
「知っていること」と「できること」は違います。
野球のバットで打つときは体に染み付いたフォームで打つように、3つのルールがごく当然の自然現象として感じられるまで反復する必要があります。
フォームを考えながらでは、ボールが打てないことと同じです。
大丈夫です。
あなたは必ずできます。
最後まで、ありがとうございました。